CCLSGにおける小児急性リンパ性白血病の治療について


2004年6月より、新しい治療を開始する。
(乳児白血球・フィラデルフィア染色体陽性の場合の治療は、従来どおり、JPLSGの全国共通プロトコール)

ALLの治療構成

寛解導入療法:VCR + PSL + ADR + L−ASP + α(VLP/VLPA)
中枢神経系白血病予防:Radiation(ラジエーション)→18〜24Gy(抗がん剤の髄注、大量投与を行う)
強化・維持療法:@6MP持続投与(6MPの量:少量)+α →少量の薬を毎日投与する。
            A多剤併用間歇投与(6MPの量:中等量)
           →@における2週間分の量の6MPを5日間で投与する。
            CCLSGでは20年前からこちらの方法で行っている。
941研究 投与量の変更(例:MTX、6MP、L−ASPの減量)は治療成績の低下につながらないことが判明した。
2000MRD研究

微少残存病変(MRD)〈注1〉の導入。
治療後1ヶ月の検体でMRD陽性 →生存率約50%

 〃  3ヶ月の検体でMRD陽性 →生存率0%

以上のことから、MRD陽性の場合は一つ上のリスクの治療を行うことになった。
それにより、87〜88%の人が再発せずに寛解状態を保っている。
〈注1〉 MRD:最も強力な予後因子。MRD陽性の場合、再発率が高い。しかし、中にはMRD対象外の人もいる(約15%)。

2004研究

■国際基準対応のリスク分類に変更。

発症年齢
白血球数

<1

1〜4

4〜6

6〜10

10<

≦5000

LR

LR

LR

HR

5001〜10000

SR

SR

SR

HR

10001〜50000

IR

IR

IR

HR

50001〜100000

HR

HR

HR

HR

1000000≦

P

HHR

HHR

HHR

HHR

■MRDの継続。MRD陽性の場合、(再発率が高いので)通常の治療に加えてサルベージ治療を行う。

■厳密な治療研究システムの導入。(担当医師のさじ加減一つで治療が変わってしまい、それにより治療成績に格差が生じる、といったことなどをなくすため。)
具体的な例:抗がん剤を減量する場合、それまではどのくらいの量を減量するかはそれぞれの医師に決定が委ねられていたが、これまでの研究に基づき、発症年齢や症状等に応じて、明確に○g減量、という指標が作られた。また、2004プロトコールから、どのリスクにおいても移植は再発時にのみ行うことになった。
■LRおよびHR→MRD陽性の場合、リスクを上げただけでは再発率が高かったため、2004年よりサルベージ治療を開始。

病院の親の会主催の血液腫瘍グループの先生による講演会より