このトピックの投稿一覧へ

ゴールドリボン運動に取り組む歌手・より子さん

管理人  (2009-6-12 8:37 )

 小児がんへの理解と支援を訴える「ゴールドリボン運動」の一環として「ゴールドリボンウオーキング」が今年も日比谷公園で4月29日に開催された。初めて参加し、ミニライブを行ったシンガー・ソングライターのより子さん(25)は、自身も小児がんを経験している。「チャリティーライブをやれるようになるのが目標」と話すより子さんに、病気のことや歌への思いを聞いた。

 ◇音楽で小児がん伝えたい
 −−小児がんで入院していた時のことを教えてください。

 2歳から5歳まで、卵巣がんでずっと入院していました。生まれてすぐ病気になったので、つらい、苦しいということは感じなかったです。病院で母を独占できたので、私としては楽しかった。「大変な病気だったんだ」と分かったのは、退院して小学校に行き始めてから。「どこの病院に入院していたの」と友達に聞いたら、誰も入院してなかったので驚きました。5歳までは、髪の毛があったという記憶もないです。

 −−音楽に触れたきっかけは。

 3歳のころ、おじいちゃんからおもちゃのピアノをプレゼントしてもらったのがきっかけです。聞こえてくる音を耳でコピーして、再現したりしていました。病院にもオルガンがあったし、とにかく音が出るものに敏感でしたね。

 −−それからずっと音楽を続けていたのですか。

 ピアノを習いにいったのは1年ぐらい。後は独学で、1日2時間以上は曲を作ったりしていました。病院で大事な友達が亡くなった時、なぜ自分が生かされたのかを考えていました。何かを伝えなければならない、生きるためには音楽をやらなければならないと、すごく必死に取り組んでましたね。

 −−17歳でデビュー。06年に再び卵巣に腫瘍(しゅよう)が見つかったんですね。

 「ついに来たか」と家族も私も思いましたね。1週間後に迫っていた全国ツアーをキャンセルしなくてはならず、罪悪感でいっぱいになりました。でも、ファンの人たちからたくさんのメッセージをもらい、本当に励まされたんです。号泣しながら読みました。

 それまで音楽は、自分との闘いでしかなかった。でもこの病気をきっかけに、「人のために歌う人生が用意されていた」と分かったんです。いろんな人に感謝する気持ちが芽生えました。

 −−手術も成功し、活動再開後は、看護学校や病院でのライブやゴールドリボン運動などに取り組まれていますね。

 ゴールドリボン運動は、「これを私がやらないでどうするんだろう」という感じでしたね。実体験をしているということで、説得力もあるでしょうし、参加している人たちとエネルギーを交換しあえる。

 この運動をきっかけに、音楽を通して、小児がんや婦人病のことをもっと伝えていければと思っています。<聞き手/社会部・田村彰子記者>

 ◇記者の一言
 「病気をすると、自分に耐える力がつくんです」と話すより子さんは、とても力強く明るい女性だった。つらい経験を力にして、ゴールドリボン運動や病院でのライブなどで歌うより子さんの歌は、多くの人を力づけているのではないだろうか。

 「病気をしている人を『かわいそう』だと特別扱いしないでほしい」という言葉をしっかりかみしめた。

==============

 ■人物略歴

 ◇よりこ
 1984年、栃木県生まれ。05年、アルバム「Cocoon」でメジャーデビュー。小児がんを克服し、デビューするまでを描いた本「より子。天使の歌声〜小児病棟の奇跡」が出版され、テレビドラマ化された。06年の活動再開後は、看護学校などでのイベントを積極的に行う。17日にはアルバム「記憶」をリリース。売り上げの一部は、小児がんの啓発や治療率の向上のために役立てられる。

毎日新聞 2009年6月10日
http://mainichi.jp/area/tokyo/news/20090610ddlk13040221000c.html

投稿ツリー

  条件検索へ


広告